参政党を支持できない理由
〜私は現在参政党不支持です〜
いろいろあってしばらくブログを休んでいましたが、
緊急でブログ更新することにしました。
というのも、選挙が近いので、
私のブログの影響で参政党を応援している人もいるかと思ったためです
私は、伊藤貫氏や馬渕睦夫氏の本に共鳴を得てはおりますが
現在、参政党は支持していません。
理由① 参政党憲法構想案
先日、参政党の作った憲法案※を確認したところ、
天皇を元首とする憲法案が書かれており、
神社の国有化や
「国を守る義務」など
徴兵制につながる戦前回帰の思想が
目立ったため、
その危険性を鑑み、参政党は支持しません。
※参政党憲法草案参照
参政党 -sanseito- | 新日本憲法(構想案)
https://share.google/Y0u5MK6KknFmJaovH
スパイ防止法には賛成ですし※、外国人参政権反対も支持します(日本人が外国に行っても、その国の選挙には参加できないのだから、日本に来る外国人にだけ選挙権を与えるのは公正で無いと私は思う。)が、
農家では外国人労働者は大切な人財だから
ある程度の移民受け入れは必要だと考えていますし(うちの畑でも外国人の方が働いている)、
この憲法に書かれている帰化人や外国人に対する記述は、やや排他性が強いのが気になります。(帰化人は三世代にわたり、公務につけない、等)
※神谷氏はスパイ防止法について「極端な思想の公務員を辞めさせること」と発言(毎日新聞)。スパイ防止法とはスパイ行為について適用されるもののはずなのに、この発言を見る限り、神谷氏の想定するスパイ防止法とは、思想統制まで含んだものと思われる。神谷氏は、全体主義につながる思想的傾向を持っているように感じられる。
私は今まで反グローバリズム思想について一定の好感を持ってみていましたが
この憲法をみる限り、
参政党は
反グローバリズムというより、戦前回帰に近いように感じます。
「敗戦によって天皇が象徴天皇になったのは認めたくない」「もう一度大日本帝国に戻そう」という感じで
反米傾向が強く
安倍さんが目指した「戦後レジームの脱却」とも少し違う気がします※
※安倍さんは日本が一国平和主義を脱することを目指していた
理由② 農政が社会主義的だから(=民間企業や市場経済に任せることを悪だと考える傾向が強い)
また参政党の掲げる無農薬推進や農業公務員化にも反対です。
国民の健康維持のため、農薬基準の厳格化は結構なことだと思いますが、
オーガニックはやりたい人がやれば良いもので、国が一律に推進する必要は無いと思います。
私の家の畑では、ラウンドアップなど人体に有害だと云われている農薬はあまり使わないようにしています(RFケネディJrなどが、危険性を訴えている)が、
一方で、農薬や化学肥料を否定すること(農薬を作る企業だって安全性の高いもの作れるよう、研究しているのだから、そうした民間企業の努力を否定すること)は、資本主義の否定、科学の否定につながります(私は科学や文明は不可逆なものだと考えているので、科学の進歩そのものを否定していくような考えには反対です。)
無農薬では農家の生産効率が落ちるので、一歩間違うと、食糧自給率を下げてしまう可能性もあります。
私は私立高校と公立高校で働きましたが、公立教員は公務員なので失業が無く、身分は安定しますが、競争が無いので、教育の質は落ちます。どんな悪い授業をしても給料は保障されるので、結果、授業の質が低くなりやすいです。そして公立に生徒が集らなくなり、高いお金を払ってでも塾や予備校に集まります
同じように(毛沢東が地主の土地を取り上げて人民公社を作っても食糧生産が落ち込んでしまったように)、国や官僚がなんでもかんでもやろうとすることは、農業技術が向上する方向には行かないと思います。
参政党は「グローバリズムはけしからん」と言いながら、EUのグローバリスト政策(farm to fork という有機栽培促進政策)と類似した政策を掲げています。このように、彼らの政策が一貫性を持たないのは、「反グローバリズム」「反移民」を謳いながら、内実は「国家神道」と「愛国心」のみを拠り所として、場当たり的に政策を作りすぎたためだと私は思います。
私ははじめのころ、参政党の唱える反グローバリズムとは反全体主義に等しいものだと考えていたため応援してきました。
けれど、彼らの目指す所は、反全体主義とも、どうやら違うもののようです
理由③参政党議員によるコロナ検証が危うい
また、参政党がコロナワクチンへの反対をしてきたことは評価していますが、
参政党議員の医療政策担当者に対しても、私は懸念を持っています。
というのも、参政党議員の医療担当者は「シェディング」※を強く訴えてきた人です(2025年8月時点。9月になるとワクチン推進派だった豊田真由子氏が参政党に加わり、参政党のコロナ検証は、ますます混迷。)
我那覇真子さんが
23年ごろから、村上康文医師へのインタビューをよく行っていましたが、
その頃(井上正康医師や村上康文医師が参政党政策に深く関わってにいるのを見るようになった頃)から、私は、参政党とは少し距離を置くようになりました。
※シェディングとは、ワクチン非接種者が、ワクチン接種者の身体から漏洩するスパイクタンパクの影響を受けて体調不良となること。参政党支持の医師の中には、「レプリコンワクチン接種者が非接種者にまでワクチン被害を及ぼし、ワクチン由来のパンデミックが起こる」と主張する人がいて、SNSでそれに賛同する人が結集し、深田萌絵氏や、立憲の原口一博氏なども加わり、レプリコンワクチン反対デモなどが執り行われていた。参政党支持者の村上医師と井上医師は、「コロナワクチンが人類を滅ぼす」という動画まであげていた。私はワクチン慎重派で非接種であり、副作用の多いmRNAワクチン中止も支持してはいるものの、ワクチン非接種者が、接種者を怖がったり軽蔑したりすること(接種者ヘイト)につながるような、分断を煽る言論については以前から強い違和感を感じていた。シェディング被害やワクチンパンデミックなど、村上医師の知見については、宮沢孝幸氏と掛谷英紀氏が強く批判している。
理由④日本人を血脈で定義する憲法は、ナチスのアーリア人優生思想に近い※
参政党が、行き過ぎた株主資本主義の弊害(グローバリズムの弊害)を訴えてきたことは評価できますが、ワクチンや昆虫食を推進したビル・ゲイツなどのグローバリストへの憎悪から、日本を、国家会主義の国にしてしまうならば、それはヒトラーがたどったのと同じ道を歩む危険性があります。(ナチスは「シオン賢者の議定書」というユダヤ陰謀論を信じた人々によって熱狂的な支持を受け、ドイツを国家社会主義の国にしようとした)
〜トランプVSグローバリスト〜
トランプは、不法移民を追い出し、行き過ぎた移民保護政策で犯罪の多発を招いてきたオバマやバイデンなどの民主党政権を批判してきましたが、
かといって、参政党の掲げるような社会主義的政策や血統主義的政策はとり行っていません。
農薬や添加物の有害性を主張するロバートケネディを閣僚としながらも、わざと一緒にマクドナルドのハンバーガーを食べてみせるようなパフォーマンスまで行い、民間企業を応援しています。(一方で自身の推進したコロナワクチンが本当に安全なものだったのか、製薬会社に圧力をかけ、調査を進めています)
トランプは、グローバリスト※(FRBの株主/ドルの通貨発行権を持つ人たち)にアメリカ国民の富が奪われないようにするために、関税を使って政府自らお金を稼ぐ、という手法に出ました。FRBに頼らない国家経営を目指しているわけです。(ユダヤの金融支配を憎み、「力への意志」(ニーチェ)によりユダヤ人を収容所送りにしたのはヒトラーである。)
※ヒトラーの信仰は独特なものだった。ヒトラーは、イエス・キリストをメシアと考えていたものの、当時のカトリック教会がボリシェヴィキ(ボリシェヴィキはユダヤ人が中心。レーニンもトロッキーもユダヤ人。トロッキストはネオコンの源流。マルクスは無神論者なのでユダヤ教徒では無いが、ユダヤの血統であり、ロスチャイルド家と遠縁)の影響を受けていることに反発し、当時のカトリック教徒を弱者のルサンチマン(ニーチェ)として軽蔑した。ユダヤ人はイエス・キリストを十字架にかけた民族なので、ユダヤの血をひく人達を「憎むべき存在」(排除すべき存在)と考え、アーリア人(非ユダヤ人)による国家建設を理想とした。
一方、トランプの師にあたるピール牧師は、「あらゆる人の内に神が宿っている」という神観を持っており、ユダヤ人や特定民族を「悪魔」の血統として排斥したり、障がい者を劣性遺伝として抹殺するような血統主義的排他性は持たない。
ヒトラーはキリスト教からユダヤの影響を排除しようとしたが、トランプはユダヤキリスト教文明を肯定する立場である。
また、トランプは、第一次政権時代、イスラエルで、パレスチナとの紛争解決を目指すアブラハム合意を提唱している。トランプは、この合意により、キリスト教ユダヤ教イスラ厶教の文明対立を乗り越えたい(「文明の衝突」ハンティントン著)、と望んでいた。(バイデン政権期間に、ネタニヤフがアブラハム合意を反故にしたため、中東情勢は泥沼化した。)
このように、ヒトラーの排他性(己の信条と異なるイデオロギーの殲滅を望む心性)もトランプの寛容性(アブラハムの宗教を調和させたい心性)も、宗教観(キリスト教解釈、聖書解釈)の違いから来ている面が大きい。権力者の宗教観は、その国の統治や外交政策に大きな影響を与える。
ナチスはユダヤ人を血脈でとらえたので、金融で儲けている富裕層のユダヤ人ではなくても迫害した。人間を、行為によって罰するのではなく、人種によって罰したのである。
※現在のFRBに至るドル支配者たちについて 茂木誠氏解説
【ドルの歴史】巨大財閥が「ドル」を動かす! ロックフェラー、JPモルガンがやってきたこと
https://share.google/g3xSCMpMdEm6FNyp9
〜プーチンVSグローバリスト〜
プーチンは、ロシアの富を独占しようとするユダヤ系オリガリヒ(財閥)を追い出し、ロシアのエネルギー利権をグローバル企業(ウォール街勢力)に取られないようにしましたが、一方でロシアの脱共産化をはかり、ロシアに経済の自由や信教の自由を取り戻しました。
〜移民によってもたらされた発展〜
イーロン・マスクは移民ですが、アメリカの言論の自由を守り、アメリカの発展に尽くしました。(2022年、アップル社は中国共産党の言論弾圧に加担して中国の民主化運動、白紙革命を邪魔した。ビッグテックの多くが、国家による言論統制に加担したが、イーロン・マスクのように言論の自由のために戦ったグローバル企業もある。)
〜日本の反グローバリズムはどうあるべきか〜
日本も、中国のサイレントインベーション・国防動員法に対処できる法律を整えることは大切です(国防動員法を持つ国については、移民制限は必要だと思うし、帰化要件の厳格化は私も必要だと思っている)が、
日本人を血脈で定義したり、日本を社会主義化するのが参政党の反グローバリズムであるならば、それは非常に危険なものだと思います。
プーチンやトランプの反グローバリズムは、反全体主義(国家主権や国益を重視し、自国民の人権を守る)という点で共鳴できる部分もあったのですが、参政党の憲法草案は「国家主権」のみで、「国民の自由」を求める理念が全く抜け落ちているのです。
※私は参政党の消費税減税政策については支持している。日本の消費税政策が輸出企業にメリットを与える仕組みになっていることを利用して、ニトリは日本米を中国に輸出するなどしていた。自公政権によるこうした政策(日本の納税者に厳しい政策)が、かえって日本の排外主義的気質を高めたことは否めないと思う。アメリカの移民擁護政策がかえって「自国ファースト」のトランプ政権を生み出したように、左派の過度な少数保護政策は、納税者に不公平感をもたらし、かえって排外主義的気質を高める。「ナチスはワイマール憲法の産物」と云われた所以である。日本の憲法9条も、行き過ぎた平和主義がかえって自国を危険にさらし、反動右翼を生み出すものだと私は考えている。
〜理由⑤ 皇室は元首のような政治的存在ではなく、文化的存在にしたほうが 日本が永続すると考えるから〜
私は 皇室の維持には賛成ですが、天皇は国民が選べるものではないので、
戦前のような(戦争責任を負うような)元首としての天皇にするべきではなく※、
あくまでも象徴的な存在、文化的な存在であるべきと考えています。
※参政党の憲法案だけでなく、自民党からも天皇を元首と明記した改正案が出ている。
※私は、戦争を指揮できない立場の天皇が、戦争責任を負うことには反対である。従って、日本の元首は、戦争責任を負うべき存在として、国民投票で選ばれるべきだと考えている。この点(天皇を元首とすべきでないという点)に於いて、私は、参政党や自民党よりも、首相公選制(もしくは大統領制)を目指す政党を支持している(首相公選制を公約に入れているのは維新。ただし、道州制の導入など、支持できない政策もあるので、維新支持者というわけではない。)
今まで、CGSなど、神谷宗幣氏の発言を紹介してきたことなどもあり、
私の影響で参政党支持の人もいるかもしれませんので
急激な参政党ブームの中、
急きょ
現時点での私の考えを掲載することにしました。