重要文⑤ 助動詞「つ」「ぬ」(1)
助動詞「つ」「ぬ」について、一部訂正しました(2022年12月)
ごめんなさい。訂正箇所は、9の訳です。
「えはばからせ給はず」
の訳で「え~打消」=「~できない」という訳がぬけていて
「遠慮なさらず」と訳していました。
正確には「遠慮することがおできにならず」という意味になりますので
訂正しておきました。
「~せ給ふ」という尊敬語と一緒に使われているので
「できない」ではなく「おできにならず」と、訳しました。
「え~ず」はcannot「~できない」の意味になります。
必ず、訳に入れるようにしましょう。
重要文5 助動詞「つ」「ぬ」第1回 問題
https://drive.google.com/file/d/1dQs0yQkWGtitXMyqwh1LUc-HeyWybL6U/view?usp=sharing
重要文5 助動詞「つ」「ぬ」第1回 解答
https://drive.google.com/file/d/1mYXrhA5Nw2VN3Xr1vOJfay3BRG1sibEB/view?usp=sharing
※なお、私のこの重要文シリーズは、東大をはじめとした国立二次試験対策として作ったものになるので、「訳せるようになること」がメインで作ったプリントです。
このプリントでは、「なば」「てば」の「な」(=ぬの未然形)「て」(=つの未然形)について、「強意のような意味合いで取る」と説明しましたが、それは、「覚えやすさ」を重要視しているためです。
ただ、実際は、これらの「つ」「ぬ」は、「強意」よりも「完了」として文法書では解説されるケースが多いです。
共通試験などでは、「つ」「ぬ」の文法問題は、選択肢として「完了(強意)」として出てきますので、理系の人はこれで覚えて頂いて入試には影響しませんのでご安心ください。
文系の人のために、きちんと解説すると、
例えば「雨降りなば」とあれば、この文は「雨が降ってしまった」状態(完了した状態)を仮定した文と捉えられますので、完了で取ることは十分可能であり、「完了」と「強意」の区別は厳密には分けられないものなのです。
ただ難関大学では、「てば」「なば」の「つ」「ぬ」が、完了なのか強意なのか、といったバカバカしい問題は出てきませんので、訳せれば十分です。(中堅大学では、愚問もあるので保証できません、ごめんなさい。)なお、定期テストでは「完了」と書くことを求める先生もいらっしゃるかもしれませんので、そのあたりは、臨機応変に、担当の先生の教え方に従って解くようにしましょう。