和歌解読クイズ

 「徒然草」を読んでもわかる通り、兼好法師は、観察眼に長け、鋭い知性を持ちながら、ユーモアのあるお坊さんですよね。

兼好は、面白い話をたくさん残してくれているんですが、今日は、兼好の残した話の中で私の中の「一番のヒット作」を紹介してみたいと思います。

でも、解答をすぐに教えてしまうのはもったいないので、クイズ形式で紹介したいと思います。

それでは、次の問題について、考えてみてください(和歌をネットで調べちゃダメだからね!辞書以外は使わないで、是非とも自分の頭で考えみてね!)

さて、問題です。

以下の和歌は、兼好法師と兼好の親友の頓阿(とんあ)さんとの手紙のやり取りです。

二人(2人ともお坊さんです)は、この和歌で、どのような対話をしていたのでしょうか。最も近いと思われるものを、ア~エの中から選んでくださいね

兼好より頓阿へ

夜(よ)も涼し
寝覚(ねざ)めのかりほ
手枕(たまくら)も
真袖(まそで)もあきに
へだてなき風(かぜ)

頓阿の返歌

夜(よる)も憂し
妬(ねた)く我が背子(せこ)
果(は)ては来(こ)ず
なほざりにだに
しばし訪(と)ひませ

ア  「一人は寒く寂しいから一緒にご飯を食べう」という兼好に対して 「それなら、お金も土産もいらないからあなたから私の所にきて」という頓阿。恋人風にアレンジした冗談めかした和歌で、面白く対話をしている

イ 「ご飯も食べたいしお金もなくて袖は空っぽ」という兼好に対して「お金がないから、自分を訪ねて来ないのか。なんてひどいやつだ」と、日ごろ遊びにきてくれない友を責めている頓阿。恋人風にアレンジした冗談めかした和歌で面白く対話をしている

ウ 「お金はないけどお米があるから遊びに行くよ」という兼好に対して「なんでもいいから遊びにこいよ」と応じる頓阿。恋人風にアレンジした冗談めかした和歌で面白く対話をしている

エ 「お金もご飯も足りなくて困ってる。わけてくれ」という兼好に対して「しょうがない、金を少しわけてやるか」と応じる頓阿。恋人風にアレンジした冗談めかした和歌で面白く対話をしている

ヒント

次の和歌と同じ修辞が使われています。

逢坂(あふさか)も
果(は)ては行き来(き)の 
関(せき)もゐず 
たずねて来(こ)ば 来(こ)
来(き)なば帰さじ

~俊頼髄脳(としよりずいのう)より~

解答は次回。(3/24頃に掲載予定)

考えてみてね!


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