儒家と法家⑤補足
(人権外交に関する動画を追加4/14)★
儒家と法家⑤は、反響があったので、おそらく大村智先生のインタビュー記事の爆弾発言と、「もぎせか動画」が印象的だったのかな、と思われたので、政治、時事問題の動画を、このページで新たに追加、更新しました。
また、世界情勢について情報を取るときに、私がよく見るYouTubeについても、三つほど、紹介してみたいと思います(あくまでも、「政治関係に興味ある人」への紹介です。「見なければならない」ものではありません。)
「儒家と法家⑤」の追加動画(もぎせかの三つ目)で、茂木先生は、バイデンだけではなく、CNNや、池上彰さんを批判しています。私自身は池上彰さんは好きなジャーナリストの一人で、何冊か著書も読んで知識を頂いた方でもあるので、池上批判の動画を紹介するのは、心苦しい所もあります。ただ、以下3つの理由から紹介しました。
理由1 生徒たちの中で、 将来、言論人として活躍することになる人もいるかもしれないので、「有名人になればなるほど、世間の目は厳しくなり、その発言に対する責任も大きくなる」という社会通念を知ってほしいと思った為
※バイデンの息子であるハンターバイデンは、薬物中毒者として悪名高いが、ハンターと中国共産党との繋がりは深く、その1つとして、ウイグルの監視システムを作った中国の会社から、ハンターが、多額の利益を得ていることなどがあげられている。そうしたことを何も報道せず、「トランプ=白人至上主義VSバイデン=人種差別反対で、人権重視の人間」という図式を作ろうとするマスコミ報道の姿勢に対して、茂木先生はじめ、保守派の人達が憤慨している、というのが今の現状である。
理由2 世の中は、 全ての人に支持されることはあり得ず、何を言っても、必ず批判や悪口は出てくるもので、もし、将来ジャーナリストなどを目指している人がいたならならば、間違った時には改めることのできる柔軟さだけではなく、世論を引っ張るためには、強い信念も必要だということも、合わせて知ってほしいため。
理由3 メディアのあり方に対する問題提起として大変重要で、学びになる動画であると思った為。
※ビッグテック(Google、Amazon、Facebook、Apple 、Microsoft)などの大手IT企業の力は、現在、一国の大統領以上に大きな力をもっていて、世界の言論空間が、選挙に選ばれていない、この、少数のIT企業の幹部によって、自由に支配できる、という状況は、私自身、とても恐ろしいものを感じています。
茂木先生は「反グローバリズム」の立場の方で、トランプのような「自国優先主義」は、悪いことではない、と考えているようです。私は茂木先生の動画を視ていたときに、ふと、ドラッカーについて思い出したんですよね。
ドラッカーは、もともと、記者をしていて、多くのドイツ国民たちがヒットラーに期待を寄せる中で、ヒットラーの危険性をいち早く察知し、早々にドイツから逃げ出したユダヤ人です。ドラッカーは、亡命後、ナチスなど全体主義の防波堤になるような大企業をたくさん育てようと、優れた経営書を沢山世に出しましたが、その時の脅威は、ヒットラーなどの一国の統治者でした。
でも、近未来の全体主義は、「ドイツ」「ソ連」のような「国の単位」だけで起こるものではなく、ビッグテックの出現により、国境を越えたネット社会、グローバリズムによって繋がった「世界政府」を目論む人たちによって作られる危険性が出てきたわけです。
私の年代の人達は、戦後教育で、「ナショナリズムが戦争を引き起こす」と社会科の授業で習ってきました。ところが、茂木先生は、その反対で、グローバリストたちの「世界支配」や「全体主義」に対抗するために、今「ナショナリズム」の価値が見直されるべきではないか、と考えているようです。
つまり、現代にあっては、全体主義の防波堤は、「企業」ではなく、「国家意識」「国民意識」(日本人としての民族意識や神道などの宗教文化を含む)にある、と思っているようです
確かに、グローバル企業は、「国益」よりも「企業利益」を優先させて、これまで目まぐるしい成長をとげてきました。しかし、その結果、香港の民主化弾圧のための監視カメラに、日本の技術が寄与していたり、ウイグルの強制労働で作られた綿などが、グローバル企業によって日本にも入って来てしまうなど、日本人が知らない間に中国共産党の人権侵害に加担させられてしまっている、という、恐ろしいことが起こってしまっているわけですね。これらは、グローバル化の負の側面と言えるでしょう。
2020年は、歴史に刻まれる大変な一年であったことは間違いないですが、私自身、昨年の世界情勢を見ながら、例えば、昨年のアメリカ大統領選は、「トランプVSバイデン」とは到底思えませんでした。昨年のアメリカ大統領選は「国益優先のトランプVSグローバル化によって利益を得たい企業やビッグテック」「コロナの武漢研究所流出説(人工説)を主張し中国に責任を追及したいトランプVSビッグテックやWHOなどを通じてコロナ人工説を否定し、トランプを失墜させたい中国共産党」であるかのように私には見えました。
トランプの戦った相手はバイデンではなく、1つは、民主党の後ろにいる大手IT企業やマスコミ、そして、もう1つは中国共産党でした。
ビッグテックなどの仕掛けるイメージ戦略の力は本当にすごくて、例えば「1984年」のようなジョージオーウェルの本は、現在、中国の図書館には置かれていません。習近平政権下の中国では禁書です。この本は、もともとは、ソ連の社会主義、全体主義などの批判として読まれていたことが多かったので、中国では禁止されているのですが、ネット空間ではこの本は「トランプ政権批判」の本として引用する論調が、近年は目立ちました。私は、昨年、自由経済を入れたはずの中国政府がアリババを乗っ取ろうとしている様子や、監視カメラで香港の活動家などを監視し、刑務所に送っている様子などを見て、習近平政権への危機感からこの本を購入しましたが、Amazonで購入した本の帯には「トランプ政権下で売上急増」と書かれていました。(トランプ政権発足後、突然出来すぎたように「Amazon」の売り上げに「1984」がランクインし、主流メディアは、それを「トランプ政権への危機感」として一斉に報じた。しかし、トランプの発言の一部を切り取って、「1984」に結びつける論法はずいぶん強引な論法に見える) 。それにしても、内容を知らない人が、こうした記事や本の広告を見たら、「トランプはビッグブラザー(この本に出てくる独裁者)なのかな」と思ってしまいますよね。このように、ビッグテックは、アンチトランプなので、近年は、全てをトランプ批判に結びつけて語る記事がアメリカで横行しました。日本の主流メディアも、アメリカのCNNに近いため、この傾向は強いのですね。
ただ、中国に飲み込まれることを恐れている台湾やベトナム、天安門事件を生き残った中国人や香港の人権活動家などには、トランプは絶大な人気です。トランプ側のポンペオ元国務長官も、中共批判にジョージオーウェルを持ち出しています。(ポンペオは「騙されている善良な国民」が悪いのではなく「中国共産党独裁」が悪い、という意味で、「中国」と「中共」という言葉を分けて使っている)
だから、私たちは、片方(ビッグテック側の広めようとする主張)の情報だけを鵜呑みにするのではなく、様々な立場から、その情報分析をすることが必要だと思うんですね。
最近はトランプは新しいSNSを立ち上げる準備にかかっているようです(今年1月、ビッグテックなどによって、全ての言論空間から追い出されてしまったトランプだが、アカウントが削除された時点で、ツイッターでのフォロワー数は約8000万人いたので、数千万人規模のSNSになると思われる)。もし、トランプが復活した場合、明らかに教科書に載る、歴史的な一幕となるであろうので、この流れを注視するとともに、ビッグテックの今後の動きを見守ることが、これからの世界を読んでいく鍵になります
昨年は新型コロナのパンデミックに始まり、グローバル化の流れの中で、一帯一路政策などで世界帝国を目指してきた習近平の思惑や、大手IT企業の思惑、戦争を望む軍需産業、コロナを機に利益を得ようとする製薬会社など、様々な国や企業の利害などが絡み、到るところで今「情報戦」が繰り広げられています。「情報との向き合い方」を考えることが重要な時代であることは間違いないので、歴史などをしっかり学び、教養を身に付け、ネットの情報を無防備に信じたりせず、一次ソースとしての情報を大切にし、信頼できる情報を探すことが大切になります。そして、正しさがどこにあるのか、常に「自分の頭で考え続ける」ことが求められる、難しい時代になっています
※今後の「ビッグテックVSトランプ」の行方について関心がある人は、ハラノタイムズや張陽チャンネル、中国の人権侵害などの情報については「エポックタイムズ」がおすすめです。
※中学生については、YouTubeに時間を取られすぎないように注意してください。中高生は、あくまでも「学校の勉強」を優先しましょう。「よく生きる」というのは、必ずしも「情報通になる」ということを言うのではありません。それ以上に、毎日の生活を正し、タイムマネジメントができるようになることの方がはるかに大切です。コロナも広がっているので、スマホやYouTubeは、時間を決めて、生活のメリハリをつけ、健康(栄養、睡眠、運動)に留意しましょう。
ハラノタイムズ
トランプ新設のSNSについて(5.20~)
張陽チャンネル
武士道と桜について
★エポックタイムズ
中国人権問題への日本での取り組み
「日本は人権抑圧を許してはいけない」山田宏議員
ハラノタイムズは、「鋭い言論人」として私が時々チェックしているトランプ支持派の情報源の一つですが、昨年の大統領選挙の流れを知らない人や、基礎知識が少ない人には少し難しいかもしれません。トランプや米中対立について、関心のある人には良いと思います。
ちなみに、私のブログは浪人生も意識して書いていますので、中学生には、難しいのが普通です。わからなくても、焦る必要はありません。肩を張らずに見てくださいね
張陽さんは、現在東北大の先生で、天安門事件の経験者でもあります。ここでは、中学生でも聞きやすい内容の「桜について」の動画を紹介してみました。最後に、桜の和歌を読んでいます。天安門事件を経験した人が日本の大学にきて、「武士道」に感動して、「武士道」を広めているわけですね。こうした動きも、「反グローバリズム」の動きの1つ、と言えるかもしれません。
★エポックタイムズは、中国情勢の情報を取るのに、私が良く見ているメディアです。この報道局は、中国の人権侵害について報道しているため、香港の民主化支持の新聞社と同様、度々、香港で、支社などが攻撃や嫌がらせを受けていて(放火など)、このYouTube番組も時々統制や妨害を受けています(この動画も、途中防音が入っています) ただ、そうした様々な攻撃にめげずに真実を追及しているため、昨年以来、急激に部数を延ばしたメディアです。
3つとも、(日本の主流メディアとは反対の)トランプ支持のメディアなので、日本の主流メディアとのギャップで違和感を覚える人もいるかもしれませんが、日本の主流メディアと違った観点を知ることで、メディアの問題点や、世界の真相が、少しずつ見えてくるのではないかと思います。
時事問題を学びたいが難しい、と感じている人は、千里の道も一歩から。ちょっとずつ、ちょっとずつ前進すれば、いつの間にか遠い距離まできているものです。焦らないで、亀のように、一歩ずつ前進していきましょう。
ちなみに私は高校時代、「ヨーロッパは国だ」と思っていたほどの、社会科苦手女でした。こんな私でも社会科(高校公民)の教員免許を取れ、東大の受験指導ができるまでになったのですから、「時の力」は偉大です。
繰り返しますが、千里の道も一歩から。毎日少しずつ学んで行きましょう。
自分が学ぶことで、将来、救える命があると信じて。